刈毛の筆でも毛皮買取では

筆の穂は、さまざまな獣の毛が使われています。その用途やランクによってどの獣の毛が使われるのか、またどの部位が使われるのかが違ってきます。主に馬やヒツジ、狸、イタチ、ネコなどが使われていますが、兎の毛や山馬の毛、リスの毛なども使われます。こういったものは毛皮買取の市場に出たものについては、食用の副産物であったとしてもその動物の命と引き換えということになりますが、筆の場合には刈毛が使われることもあります。要するに、毛を刈って用いるといったものです。これだけ繊維などが発達しているのですから、人工のものでも風合いは出せるのではないかといった意見もありましょうが、たしかに安価なものでは、人工の材料を用いているものがあります。しかしこれが「生き物」の妙で、空気や墨の含み方など、本物以外に変わりがないというものが多いのです。食用その他の副産物である毛を使ったりする以外、刈毛であることから、大切に育てて毛を刈るということで、ある程度量産可能なようになっています。筆がほかの毛皮のように愛護の面から法規制などの攻撃がなされにくい背景には、そういった理由があると考えられます。また芸術に不可欠だということもあるでしょう。毛皮についてもすべてを規制することができない理由に、絵画の修復に使う材料は特定の動物の毛皮を煮詰めて得るものからしか取れないなどがあります。そのため、法規制が強くなった今でも、毛皮市場はなくなりません。ただし数は激減して、それでもニーズは高いものですから、今ある毛皮を大切に流通させるという面からも、毛皮買取が注目されるようになっています。書道用の筆に使われる毛について、刈毛でも足りることから、規制が入り動きはありません。ただし、刈毛であっても高価なものになってしまいますので、できるだけ安価で、なおかつ動物の毛を使っている筆をというニーズにこたえて、豚の毛も使われるようになっています。豚の毛は硬めで毛筋にくせが強く、枝毛も多くみられます。精度がそこまで求められない刷毛や画筆に用いられたり、書道筆に使うときには腰の部分だけに使われるなどして、全体の価格を下げるような工夫に用いられることも多ものです。また例えばイタチであればしっぽの毛だけ。狸であれば胸の毛や背の毛が珍重されますので、毛皮をとるために狩猟されたものでも、部分的に筆に回されることもみられます。このような使い道によって毛皮は、一切を無駄にしないで済むのです。

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